Hirom's Amblin' Report
浅草奥山風景
- 2012年5月 6日 16:47
- 日記
そういえば浅草の奥山風景は明日までだったと思い出して、慌ててお出かけ。まだ襲名記念ストラップの交換もしてないし、行っとかないと。夕方から雨の予報だし、すでに2時近いし、短時間でパパッと。
いつもながら浅草寺は大賑わい。まずは参拝して、平成浅草小判両替処に向かう。ここに平成中村座の観劇チケット半券を持って行くと、浅草観光連盟が作った「六代目中村勘九郎襲名記念ストラップ」をもらえるのだ。チケットに交換済みの印として角切銀杏の判をついてくれた。にくい気配り。今回の平成浅草小判には「大浅草観光祭」「三社祭七百年記念」と刻印がある。さらに裏も凝っている。10枚セットになった切り餅もあるとこがまたいい。平成中村座の小屋前でも売っていたので、そちらですでに購入済み。
さて目的は達成できたので、あとはぶらぶら見てこうかとしたら、ちょうど辻で操り人形の踊りと説明をやっていた。しばし足を止めて見入る。ヨーロッパのマリオネットと日本の操り人形では、糸の付いている場所が違うのだそうな。それで動きの感じも違うのか。おもしろい。平成中村座のグッズ売り場と矢場の間を抜けて、昔ながらの伝統工芸などの店が軒を連ねる通りに入る。おもしろいね素敵だねと言いつつ、通り抜けるだけのつもりでいたのだけど、スカイツリーを描いた扇子に目が止まる。シンプルな線で少ない色数で描いてあるのだけど、きちんと周りのランドマーク的ビルも並べてある。壁に目をやると、スカイツリーに龍が巻き付いた図柄の手拭いも飾ってある。こちらは黒一色で描いてあり、迫力のある登り龍だ。歌舞伎文字『御の字』となっていて、勘亭流の文字を書いてくれるのが本業のようだ。扇子に文字入れをしてくれるそうだが、そちらは順番にこなしているので3時間待ちだと前にいたおじさんが言われてた。文字が入ってなくていいのでとスカイツリー扇子を買わせてもらう。まだ3本しか描いてないそうだけど、人気出ると思うな、この絵柄。
西側奥には舞台もあって、そちらでは時間によって演芸をやっているらしい。
奥山おまいりまちへ続く門の辺りはちょうど五重塔とスカイツリーが一緒に見えて、撮影ポイントになっていた。
ぐるっと一周したところで、にわかに空が暗くなった。西から黒い雲がすごい勢いで流れて来てる。バス駐車場のとこの九代目市川團十郎の像に挨拶して、急いで帰途に着く。なんとか濡れずに帰宅できたのでよし。
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桜を追って北上
- 2012年4月30日 23:30
- 日記
福島へ行った時にもらってきた東北の桜案内に、「一目千本桜」と呼ばれる桜並木が載っていた。白石川の堤に並ぶというその桜がどうしても見たくて、でも26日頃に満開だったみたいだから大部分が散ってるかもと予想もできて、悩んだ末に結局行こうと決めた。夜中にネットで新幹線を予約して、翌朝は頑張って早起き。私にしては珍しい出かけ方だと思う。
東北新幹線白石蔵王駅からJR白石駅まで2km弱を歩き、東北本線で大河原まで。大河原駅からは歩いて5分で白石川の河川敷だ。昨日までは桜祭りをやっていたらしいが、今はもう屋台も少なく、そのかわり三々五々とシートを引いてピクニックを楽しむ人や、散策する人達がいた。散ってはいたが葉桜でも十分に美しい。ことにここの桜は
見事な古木が多く、樹木としての桜を楽しめた。生憎の曇り空だけど、それもまたよし。
駅へ戻る途中で白石名物という温麺を買って、再び東北本線に乗り込み仙台へ移動する。ここまで来たら、ついでに青葉城の桜も見て来ようと欲が出たのだ。仙台駅の寿司通りでランチを食べ、観光バスのるーぷる仙台で仙台城趾へ。るーぷる仙台は乗車一回250円、一日券だと600円だそうで、丸一日使って観光できるなら一日券がお得そう。次回は使ってみよう。仙台城趾のバス停で下りると、なんとそこには足軽と通人のお出迎えが。通人は「そら」、足軽は「そうた」とそれぞれ名乗ってくれたのだけど、「そら」ってひょっとして曽良か?この人達のおかげで、きっつい上り坂をどうにか登りきれた。本丸跡でも片倉小十郎だの支倉常長だのがいて、観光客の求めに応じて記念撮影をしていた。他にもボランティアガイドが案内してくれる見学コースがあったり、かなりサービスは充実してるようだった。ひとしきり町を見下ろしたり、伊達政宗公の像を眺めたり。
宮城縣護國神社にもついでにお参り。境内に色の濃い枝垂れ桜があって、それを取り囲むように茶席が設えられていた。桜の下でのお茶会...優雅だ。手前に小さな滝もあって、水音が穏やかさを添えていた。
仙台城趾からすぐの東北大学キャンパスも素晴らしい桜がたくさんありそう。植物園もあるらしい。いい加減歩いて疲れたので今回はパスしたけど、機会があったら寄ってみたい。仙台駅まで戻ってお茶して一休み。お土産を買い込んで、慌ただしく帰りの新幹線に乗り込む。こんなに近いとはついぞ知らなかった。日帰りできちゃうんだ。でも移動で疲れるから、やっぱりせめて一泊はしたいな。次は七夕祭りでも見に来てみようか。
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平成中村座 四月大歌舞伎 第1部
- 2012年4月22日 17:03
- 歌舞伎
平成中村座の定番『法界坊(ほうかいぼう)』だ。なんだか良くない印象があるけど何だったっけ?と思って2005年のブログを見たら、どうやら当時の私は中村屋おっかけアンチだったらしい。芝居そのものは楽しんだらしいが、後が良くないと書いてある。人の気持ちというのは変わるものだ。その後かなり自分がミーハー全開になったおかげで、今日もしっかりスタンディングオベーションにも加わったし、カーテンコールには大喜びだったよ。
序幕から二幕目の終わりまでノンストップ。畳み掛けるように話が展開していくのだけど、息も付かせぬとは正にこのこと。笑いとおどろの緩急も自在で、2時間があっという間だ。法界坊はもちろん勘三郎で、隣の席の人らの会話によれば先代勘三郎そっくりらしい。それに自分でも工夫を入れているので更に面白くなってるんだよねと話されていた。うん、面白い。野分姫は七之助で、おっとりと真摯に演じている。松若が勘九郎、甚三郎が橋之助でまあ達者なこと。そこに亀蔵が脅威の柔軟性で絡み、おかしいやら気持ち悪いやら。すごいなぁ。勘十郎が笹野高史で、いつも通りいい味出してる。お組は扇雀で、この人は本当に可愛らしく見えるものだと感心してしまう。お組の父、永楽屋を彌十郎が結構なはまりっぷりで演じてた。
大喜利の隅田川の場は「双面水照月(ふたつおもてみずにてるつき)」。勘三郎の野分姫と法界坊の演じ分けがすごい。娘の拵えのままで、今は野分姫、今は法界坊とくっきりとわかる。さらに最後は花吹雪の中で大立ち回り。拍手鳴り止まず。カーテンコールは2回。たっぷりと楽しんだ。
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国立劇場4月歌舞伎公演
- 2012年4月21日 23:53
- 歌舞伎
昨年3月に震災のため興行半ばで中止となった『絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)』が再演とのことで行ってきた。仁左衛門が実悪を大らかに演じて、陰惨な話のはずなのに楽しく見られた。よわよわっちい役柄の愛之助も珍しくてにやける。時蔵のうんざりお松がいいわー。孝太郎のお亀も可愛いい。とにかく二色の悪役を演じ分ける仁左衛門にひたすら見蕩れて、開演から終幕まで4時間超だったのだけど、まったく苦痛にならず。いい芝居はいいんだよなと再認識したのであった。
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平成中村座 四月大歌舞伎 第2部
- 2012年4月16日 22:07
- 歌舞伎
四月の中村座は昼も夜も通し狂言で、夜の部は『小笠原騒動(おがさわらそうどう)』。初の桜席チャレンジなのだ。ふふふふふ。誕生日休暇で平日観劇だもんね。1人だけど、すっごく楽しみにしてたんだもんね。気合い入りまくりで隅田川公演へ。いつもはぎりぎり到着だけど、今日は余裕を持って行けた。
さて、この演目は『小笠原騒動』は見るの初めて。勘九郎演じる犬神兵部が、七之助演じる愛人・お大の方と組んで、子供が出来たお大の方を殿様の側室にして生まれてくる子をお世継ぎに仕立て上げようという企て。それを阻もうと扇雀演じる忠臣の小笠原隼人が苦心するのだが、殿はすっかり犬神達を信用していて、かえって隼人が閉門蟄居を申し渡される次第。現在は飛脚屋となっている以前の家臣夫婦(これも勘九郎と七之助)の力を借りてどうにかしようとするのだが...という話。御家騒動がテーマなのだけど、白狐の妖しい神通力が出て来たり、幽霊が出て来たり。扇雀が良助女房おかのもやっていて、隼人との演じ分けがさすが。そしてまたこのおかのの娘の子役がかわいい。客席めろめろ。良助は橋之助なのだが、これまた悪党にはなりきれない純朴な足軽で、一家の悲劇を際立たせる。一方でクールに悪役に徹してたのが亀蔵の大石百介。残虐非道な犬神に顔色も変えず付き従う。悪が徹底していると善が引き立つもので、勘三郎の小笠原遠江守は鷹揚できっぱりした殿様だった。また国生の林数馬がゆったりした雰囲気があって、育ちの良いお小姓頭にあってた。
舞台そのものも良かったのだけど、桜席の良さは舞台転換や装置の入れ替えなどを舞台の上から眺められるところ。普段は幕の向こうにあって見えないものが見られる楽しさだ。しかも役者の出入りも見えて、幕が下りた後にちょいと会釈なんぞしてもらおうものなら、好感度あがりまくりである。たーのーしーい。人気あるのよくわかるわー。隣の席の見ず知らずの人と盛り上がっちゃった。また行っちゃうかも。
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四月花形歌舞伎 通し狂言仮名手本忠臣蔵
- 2012年4月 7日 23:17
- 歌舞伎
通しで見るのは久しぶり?と思ったけど、実はここ数年ちょこちょこ見てるか。通しと言いつつ、「大序」「三段目」「四段目」「道行旅路の花聟」「五段目」「六段目」「七段目」「十一段目」である。通しだと、一力茶屋と山科閑居は一緒に出ないのね。本当に全部やったらえらい長丁場だものな...。
今回は花形で染五郎が由良の助だったけど、ちょっとまだ線が細すぎで、四十七士を率いるには物足りない感じ。塩冶判官は菊之助の端正な顔が、少ない表情で多くを語るね。勘平は亀治郎で、藤十郎に教わって上方の型でとのこと。道行きはさすがに年の差が目立っちゃって福助のお軽とじゃツバメみたいだったけど、五段目六段目は良かったなぁ。勘平の腹切りは、色に耽ったばっかりにがないのもいいな。福助のお軽は恋愛体質全開で、まったく無意識に男を翻弄してる。本人は翻弄してるとか全然思ってなさそうなとこがまたいい。松緑は奴が似合うけど、師直も良かったね。亀鶴が大活躍で三役やってて、薬師寺、お才、小林平八郎と見事に違い、いろんな姿が見られて楽しい。特にお才さんは出色の出来だったと思う。獅童は若狭之助がなかなか。五十両、には早いかねぇ。ともかく、楽しく見られて良かった良かった。
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平成中村座 三月大歌舞伎 夜の部
- 2012年3月25日 22:36
- 歌舞伎
夜の部は『傾城反魂香(けいせいはんごんこう)』から。浮世又平が仁左衛門 、女房おとくが勘三郎。すごくチャーミングで可愛らしい夫婦だった。最後の歓喜から出立のあたり、実はいつもは好きじゃない場面なのだが、今回は本当に良かったねと思いながら微笑ましく見られた。それほど最前半の夫婦の苦悩も喜びも、真に迫っていたということだろう。土佐将監が亀蔵で、何かとってもいい。配役を見た時には、こんな老け役なのかと思ったけど、すごく良かった。修理之助は新悟で、出だしはちょっともたついたけど頑張ってる感じ。引っ込みの最後まで、とってもかわいい夫婦を見送らせてもらってほっこりした。
そして楽しみにしてた『口上(こうじょう』である。今回はなんと!笹野高史が出るのだ。歌舞伎俳優の襲名披露公演で、口上に歌舞伎役者以外の役者が列座するのは初めて見る。これも中村座ならではだろう。勘三郎の挨拶に続き、我當、進之介、海老蔵、仁左衛門、扇雀、亀蔵、笹野高史、七之助、勘九郎。先月の新橋演舞場での口上がフォーマルな改まったものだとすれば、今回のはとてもカジュアルでフランクだ。笹野さん初め「勘九郎」という名前についての言及が多かったが、愛された名前だと再度実感する。とても楽しいお祝いの席。そこにいるのが嬉しい、そんな気にさせてくれる口上だった。
『曽我綉侠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)』は、渡り台詞の両花道がちゃんと仮設されて始まった。御所五郎蔵が勘九郎、星影土右衛門が海老蔵で、これがどちらもはまってて良い。傾城皐月が扇雀、逢州が七之助だったのだが、すごいと思ったのは逢州の方がちゃんと格上の傾城に見えること。扇雀が世間知らずで可愛らしい皐月を好演しているからこそなのかもしれないが、きりっとして姐さん肌の逢州、素敵だった。笹野高史は相変わらず自然に歌舞伎の舞台ににとけ込んでる。おもしろかった。
最後は『元禄花見踊(げんろくはなみおどり)』で、超若手組の児太郎、虎之介、鶴松、宜生、国生が短いけど華やかな踊りを見せてくれた。鶴松やっぱりうまい。虎之介もなかなか。宜生、国生も丁寧に踊ってたように思う。児太郎は最後の見せ場を外さずぴたっと決めてさすが。こうやって着々と次世代が育って、歌舞伎の歴史はつながるのだね。
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