- 2005年12月 4日 23:16
- 歌舞伎
歌舞伎は、昼の部、夜の部という二部制をとるのが一般的で、たいがいは4時間程度の興行だ。本日は朝10時半に始まり、16時半近くまでのほぼ6時間に渡る、観客にとっては御馳走なのか我慢大会なのかわからない長丁場だった。
幕開けは『女車引(おんなくるまびき)』。
魁春、扇雀、孝太郎が『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ』の梅王丸、松王丸、桜王丸の妻達に扮して「車引」「賀の祝」からの趣向を軽やかに踊り継ぐ。
『夕霧名残の正月(ゆうぎりなごりのしょうがつ)』。
上方和事と言えば、という演目。藤十郎は本当に紙衣を着ている懲りようだ。雀右衛門はやはり足腰がきつそうだったが、動き回らず腰から上で芝居をしている時にはさすがと思う。秀太郎、我當、藤十郎の三人だけでのプチ口上があって幕引き。
『義経腰越状(よしつねこしごえじょう)』は、二日間の中で最も観ているのが苦痛だった。テンポが悪い。歌六、歌昇の演ずる悪役兄弟が吉右衛門に酒を勧める場面のみ面白かったのだが、その後が何ともつまらない。酔いつぶれたところまでで終わりにした方が良かったんじゃないだろうか。これと、この後に続く踊りの演目に出ていたメンバーで勧進帳か船弁慶あたりをやってくれれば、時間も短縮できて観客には御馳走だったんじゃないかな。
『文屋(ぶんや)』は仁左衛門が初役で踊ったが、まあ無難なのでは。
『京人形(きょうにんぎょう)』は菊五郎、菊之助で、息の合ったユーモラスな振りが楽しい。この菊之助の人形振りは見事見事。
『曽根崎心中(そねざきしんじゅう)』は扇雀時代、鴈治郎時代を通しての藤十郎の当たり役。千回以上も演じているそうだ。でも初めて観たんだったりする。さすがに素晴らしかった。テンポといい、演出といい、申し分ない。これは彼らの(成駒屋と山城屋?)の家の芸だろう。次世鴈治郎の誕生も待ち遠しくなる一作だった。
藤十郎は年明けに歌舞伎座でも襲名披露がある。こちらでは政岡をやるので楽しみだが、6時間は勘弁してほしい。
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