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摂州合邦辻

  • Posted by: ひろむ
  • 2007年11月24日 23:55
  • 歌舞伎

11月の国立劇場は通し狂言『摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)』。見たかったんだよねー、この演目。理由がわかった人はかなり私の趣味を理解していると思う…要するに近藤史恵の『二人道成寺』が面白かったからなんだけどさ。しかしこの演目、完全通し上演はなんと39年ぶりとなるそうだ。更に坂田藤十郎丈が東京で玉手御前をやるのは初めてのことらしい。そんな素敵な芝居だというのに、東都生協の割引価格で1等席…歌舞伎座3階席の常連にとってはドキドキだった。

『摂州合邦辻』と言えば、義理の息子に恋して執着して追い縋る玉手御前。最後、死を目前にした玉手の告白によるどんでん返しはあるんだけど、演じる人の性根としては「本当に俊徳丸に惚れているように演じるべし」だそうで、いろいろな見方が出来るんじゃないかと。藤十郎の玉手御前は、とても丁寧にきっちり演じられていて、しかも可愛らしかったり色っぽかったり…確か藤十郎って70歳なんぞとっくに過ぎてた気がするんだけど…凄いよ、ほんとに。三津五郎の俊徳丸は、そういう役とはいえ、あまりにもかすんでいた気がする。扇雀の浅香姫も追いかけて供も連れずに旅をしちゃうんだけど、肝心の俊徳丸が弱々し過ぎて女々しくて、そこまで惚れるような男か?って思っちゃって。元気な時にもっとオーラがあると良かったんだけどねぇ…。次郎丸・新之助は学芸会か。愛之助は美味しい役。秀太郎と夫婦役(!)として絡む部分もあり、かなり頑張って演じていた。秀太郎は勿論貫禄で良かった。しかし我當の合邦はどうなのよ…いや、演技じゃなくて。我當は恐らくきっちり合邦を演じていて、良い演技だったのだと思う。天王寺での踊りも楽しかったしね。しかし歌舞伎でも、ここまで女が強くて男が情けない芝居も珍しいんじゃないだろうか…と思うくらい合邦も俊徳丸も弱いよ。芝居としては面白かったけどね。

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