- 2007年12月22日 23:36
- 歌舞伎
なーんか久しぶりの気がする歌舞伎座。先週は昼の部のチケットを持っていたにも関わらず、家で寝こけてたら午後になってたので行けなかった。うーん、もったいないことをした。新作の『信濃路紅葉鬼揃(しなのじもみじのおにそろい)』は見たかったんだが。まあ今日は玉三郎の『ふるあめりかに袖はぬらさじ』が見られるからいいだろう。
幕開けは『菅原伝授手習鑑 寺子屋(すがわらでんじゅてならいかがみ てらこや)』。松王丸が勘三郎、女房千代が福助、武部源蔵が海老蔵、女房戸浪が勘太郎。珍しい配役のような…と思ったら本当に珍しい配役だったようだ。まあ、珍しいものを見た、ということで。
踊りは『粟餅(あわもち)』で、男2人の楽しい踊り。三津五郎と橋之助はかなりタイプが違う踊り手なのでどうかと思ってたけど、違うからこその面白さがあっていいかも。
さてさて、本日のお目当て『ふるあめりかに袖はぬらさじ』は有吉佐和子女史の作品。もとは有吉さんの短編小説だったのを、自らが戯曲に書いて、主役のおそのを杉村春子さんが演じていたらしい。杉村さんの後はずっと玉三郎があたり役にしている芝居で、しかも歌舞伎座では今回が初めて。楽しみ楽しみ。芝居の要となる薄幸の女郎・亀遊を七之助が上手く演じていた。薄幸の亀遊と淡い恋をする通訳の藤吉を獅童が演じ、こういう役なら無理がないよなーと思わずにはいられない。歌舞伎座の舞台で獅童にあんなに台詞のある役がついたの初めてじゃなかろうか。事件の発端となる外人・イルウス氏に弥十郎で、まったく無理なく外人に見えてびっくり。体型だけじゃないよね…。岩亀楼の主人を勘三郎で、これは出過ぎず程よくで好演だろう。主役はやはりおそので、それを取り巻く人々に今月の一座が総出演というほんっとにおいしい年の瀬のごちそう芝居だったわけだが、皆それぞれに楽しんで演じているらしいのが、見ていてとても気持ち良かった。現代劇と歌舞伎の古典とは演じ方もまったく違うものだからどれがどうとは言わないけれど、今回一番アンサンブルの妙を楽しめたのは、間違いなくこの演目だった。