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平成中村座 忠臣蔵Aプロ

  • Posted by: ひろむ
  • 2008年10月11日 23:11
  • 歌舞伎

今日はAプロとBプロを通しで見る予定。まずはAプロ。「大序 鶴ケ岡社頭兜改めの場」「三段目 足利館表門進物の場」「松の間刃傷の場」「裏門の場」「四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場」「表門城明渡しの場」。要するに、物語の発端から、殿の切腹と大星が仇討ちを決意するところまで。寝坊したので、またも口上人形は見損ねたが、人形振りで次々に起きていくところは全部見られたのでよしとしよう。

塩冶判官は勘三郎、まず文句なく品があって良い。高師直が橋之助なんだが、「大序」ではすごくいいじゃないかと思ったのだけど、松の廊下ではあまりに楽しそうに「やーいやーい」って感じで鮒侍の下りをやってくれるものだから、憎々しさが足りない。もっと憎々しくないと、刀までは抜かないんじゃないのかしらん。顔世御前の孝太郎は品もあり格もあり、夫の自刃後に出てくる場面での悲壮感も緊張感も素晴らしい。勘太郎は桃井若狭之助も勘平も、若気の至りな部分がよく出ていて面白い。七之助は足利直義は一応品があるが、風格は足りない。裏門のおかるは色気が出ていていいかも。薬師寺の亀蔵の憎らしさは巧い。石堂の彌十郎は重々しくていい。この人達は本当にいいバイプレイヤーだと思う。大星由良之助はもちろん仁左衛門で、貫禄があるというか風格があるというか、この人が出てくるだけで舞台が締まる。切腹の場面から城明渡しの場面まで、あれだけ言葉少なに、なおも説得力を持って大星を演じられるのはすごい。客席が引き込まれて、芝居であることを忘れるほどの悲壮感が漂い拍手ができない、というのはなかなかないと思う。この悲劇の場に拍手というハレの音は似合わない、と皆が控えてしまうのだ。すごい芝居だ。

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