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平成中村座 忠臣蔵Cプロ

  • Posted by: ひろむ
  • 2008年10月25日 23:31
  • 歌舞伎

このプログラムは構成がちょっと珍しい。加古川本蔵一家の悲劇に焦点を絞って「大序 鶴ケ岡社頭兜改めの場」「二段目 桃井館の場」「三段目 足利館表門進物の場」「同松の間刃傷の場」「八段目 道行旅路の嫁入」「九段目 山科閑居の場」を上演する。物語の発端から、加古川一家に関連する箇所だけ取り出すとこれだけあって、そしてそれを一回にまとめて上演することで、その悲劇が更に明確に浮かび上がってくるという仕掛けだ。こう書いてしまえば誰でも思いつきそうなアイディアに見えるけど、本当にそういう上演の仕方をしてくれることなんてまず滅多にないので今回の目玉の一つなのだ。

加古川本蔵はもちろん片岡仁左衛門、妻の戸無瀬を中村勘三郎、娘・小浪が七之助。加古川本蔵って地味な役なんだけど、存在感は必要な役で、そこらのバランスが仁左衛門は絶妙。勘三郎の女役というのは、はまる時には恐ろしいほどはまっているのだが、今回は正にそれ。勘三郎であるということを忘れさせる戸無瀬だった。七之助との息はもちろんぴったりで、仁左衛門の本蔵に対し出過ぎず控える良妻でもあり、見ていて胸を打たれる演技だった。由良之助は橋之助で、妻のお石が孝太郎。先輩方の胸を借りて、堂々と渡り合えるだけの芝居を見せてくれた。力弥は二段目でちょいと出てくるだけの時には新悟だが、さすがに山科閑居では勘太郎が勤めて好演。

一応、前半の話についても書いておくと、高師直は彌十郎で、これは憎々しさがあって良い。桃井若狭之助はこれまた橋之助で、短気で堪え性のない感じがよく出ている。塩冶判官は勘太郎で、いい人が一生懸命やってるんだけど理不尽な苛めにあって逆切れしちゃったっていうのがよくわかる出来だった。

しかし、この演目だけで休憩3回を含めて5時間。急ごしらえの小屋でやるにはお尻が痛くなる長丁場。歌舞伎座が改築でお休みになる再来年5月以降は、こういうことが増えるのだろうか。考えちゃうなあ...。

そして再びDプロも観劇。さすがに初日よりはずっと余裕もあって良い芝居になっていたが、座ってるのがつらくなってきていまいち楽しみきれず残念だった。今回の中村座は、本当にいい企画だったと思う。これでまた来月は続けて『法界坊』なんだけど...資金が続かないよー。当日立ち見席狙いで行こうかな?ううう。

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