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花形歌舞伎 夜の部

  • Posted by: ひろむ
  • 2009年11月23日 23:54
  • 歌舞伎

今月はまた『盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)』の通しが新橋の昼の部にかかっているので、ぜひこちらを見たいと初日のチケットを取っていたのだが体調不良で行けずに終わった。どうもこの演目には縁がない。悔しいので夜の部はしっかり見て来た。3日前に取って2階席の右列。花道もたっぷり見えるいいお席だった。3階席は売り切れのようだったが、2階席と1階席はまだかなり空席が目立っていた。もったいない。

夜の部は通し狂言『三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)』。通しで見るのはコクーン以来2年ぶり、歌舞伎としては5年ぶり。「大川端(おおかわばた)」だけならかなりの回数を見ているはずだが、通しではまだ3回目だ。初回も2回目も素晴らしい舞台だった。しかし今回も負けてはいない。正統派という意味では、これほどいい顔合わせもないんじゃなかろうか。お嬢吉三が菊之助、お坊吉三が愛之助、和尚吉三が松緑。菊之助はもちろん見事なはまりっぷり。愛之助は上方役者でこの江戸歌舞伎にどう臨むかと思っていたが、かっこよくて甘い見事なお坊っぷりだった。仁左衛門がはまってることを思えば、心配するまでもなかったか。この二人で見つめ合う吉祥院の場はうっとりするような妖しさだった。松緑は頑張りすぎるぐらい頑張っていたが、一部では声が割れてしまって残念だった。年回りの良さからか、なんともいい舞台で、三人の心情がリアルに迫って来た。もちろん脇を固めた伝吉の歌六、久兵衛の澤五郎などのベテランあってこそだろうが、これがまたいい具合の絡みっぷりで。正統な芝居というのは、こうやって若手に受け継がれていくのだなあ。

もう一つは猿之助演出の『鬼揃紅葉狩(おにぞろいもみじがり)』を、亀治郎が真っ向勝負で大健闘だ。スーパー歌舞伎を観たことない身で言うのも何だが、この演出をする人なら、スーパー歌舞伎を作り出しても納得できるという面白さだった。踊りそのものは亀治郎も愛之助も松緑もまったく問題なし。他の面子も吉弥、松也、梅枝、巳之助、右近、隼人、亀寿、種太郎という超若手ばかりで華やか。皆よく揃って頑張っていた。それにしても、亀治郎という人の賢さが今後の歌舞伎界でどう活きてくるのかが興味深い。楽しみ。

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